イギリスのEU=ヨーロッパ連合からの離脱をめぐる協議が難航する中、ドイツの自動車メーカーBMWは、EUと取り決めがないまま離脱する「合意なき離脱」となった場合、イギリスで行っている乗用車「ミニ」の生産を他国に移す検討をしていると明らかにしました。
これは、BMWのシュバルツェンバウアー取締役が5日、イギリスの「スカイニュース」のインタビューで述べたものです。
この中で、シュバルツェンバウアー氏は、イギリスとEUの離脱協議が期限の今月29日までにまとまらず、取り決めのないまま離脱する「合意なき離脱」となった場合、イギリスのオックスフォード工場で行っている乗用車「ミニ」の生産を、他国に移す検討をしていると明らかにしました。
「合意なき離脱」の場合、これまでEU内の貿易ではかからなかった関税が発生し、通関手続きも必要になるなど混乱が避けられないためです。
BMWは、離脱協議がまとまったとしても、混乱を避けるため来月1日からおよそ4週間、オックスフォード工場での生産を休止することを決めています。
イギリスでは、ホンダが2021年中に生産を終えると発表し、日産も、予定していた新型モデルの生産計画を撤回すると発表するなど、自動車メーカー各社の間で生産体制を見直す動きが広がっています。
-- NHK NEWS WEB