収賄などの罪に問われている韓国のイ・ミョンバク(李明博)元大統領について、裁判所は元大統領側の求めに応じて保釈を認める決定を出しました。
韓国で2013年まで5年間にわたって大統領を務めたイ・ミョンバク被告は、みずからが実質的に所有している自動車部品会社の訴訟費用を財閥系企業のサムスン電子に肩代わりさせ、見返りにサムスン電子の会長に恩赦を与えたり、情報機関である国家情報院の資金を不正に受け取ったりしたとして、収賄などの罪に問われています。
ソウル中央地方裁判所は、去年10月、イ元大統領に対し、懲役15年の実刑と罰金およそ13億円を言い渡しましたが、元大統領側は控訴したうえで、健康状態の悪化などを理由に保釈を請求していました。
これについて、6日、ソウル高等裁判所は保釈を認める決定を出し、イ元大統領は、保釈金10億ウォン(日本円にして9900万円)を納め、去年3月に逮捕されてから、およそ1年ぶりにソウル市内の自宅に戻りました。
裁判所は保釈の条件として、イ元大統領の滞在場所を自宅に限ることや、家族や弁護士以外との面会を制限していて、違反した場合は保釈を取り消して再び拘束するとしています。
-- NHK NEWS WEB