乗客5人が死亡、64人がけがをした東京の地下鉄日比谷線の脱線衝突事故から8日で19年となり、遺族や地下鉄の関係者らが慰霊碑の前で追悼しました。
平成12年3月8日、当時の営団地下鉄日比谷線の中目黒駅付近で、脱線した列車が対向列車と衝突し、乗客5人が死亡、64人がけがをしました。
事故から19年の8日、遺族や被害者などが事故現場近くに建てられた慰霊碑に花を手向けて犠牲者を追悼しました。
東京メトロの山村明義社長も訪れ、事故が起きた午前9時1分に慰霊碑の前で黙とうし、安全運行を誓いました。
東京メトロでは事故後に入社した社員がおよそ65%を占めていて、全社員を対象に事故の教訓を学ぶ研修を行っています。
また、最近では台車の脱線を検知し自動で停止する装置の導入も進めています。
山村社長は「このような事故を二度と起こさないように全社員の先頭に立って事故の教訓を伝えて生かし、安全性向上に努めていく」と話していました。
事故で足の骨を折る大けがをした会社員の依戸裕之さん(48)は「事故を教訓に安全が当たり前であってほしいという思いは19年たっても変わりません」と話していました。
-- NHK NEWS WEB