「ソーシャルレンディング」と呼ばれる金融サービスを手がける東京の会社が、金融庁から登録取り消し処分を受けました。取り消し処分は初めてで、うその説明で資金を募り、投資家から18億円余りを集めていたことなどが理由です。
登録取り消し処分を受けたのは、インターネットで資金を募って企業などに融資する、「ソーシャルレンディング」を手がける東京 港区の「エーアイトラスト」です。
金融庁によりますと、この会社は、去年2月から6月にかけて、高速道路の工事など、複数の事業に融資するとして延べ4400人から18億円余りを集めましたが、実際には、融資先の会社が事業を受注していないなど、うその説明だったということです。
さらに、この会社はおととし2月から去年11月までに延べ1万2000人からおよそ52億円を集めて融資を行っていましたが、融資先の確認が不十分で、少なくともおよそ15億8000万円が取締役だった人物が実質的に支配する会社に流出していたとしています。
この会社は、去年12月に1か月の業務停止処分を受けていて、こうしたことから金融庁は、金融商品取引法にもとづいて「エーアイトラスト」の登録を取り消す厳しい処分を行いました。
ソーシャルレンディングの会社が登録を取り消されるのは初めてで、会社はホームページ上で、「投資家の皆様に多大なご心配をおかけし深くおわび申し上げます」などとしています。
-- NHK NEWS WEB