海外との貿易や金融取引などで、日本がどれだけ稼いだかを示すことし1月の「経常収支」は、6004億円の黒字となりました。企業が海外の子会社から受け取る配当が増えたことなどが要因で前の年の同じ月と比べて黒字幅は拡大しました。
財務省の発表によりますと、ことし1月の「経常収支」は、6004億円の黒字でした。
経常収支が黒字になるのは55か月連続で、黒字幅は、前の年の同じ月と比べて81億円拡大しました。
これは、海外に事業を展開している日本企業が子会社から受け取る配当が増えたことから海外との利子や配当のやり取りを示す「第一次所得収支」が1兆7592億円の大幅な黒字となったことが主な要因です。
また、「旅行収支」は、冬休みなどで年始に日本を訪れた外国旅行者が増えたことから、2271億円の黒字と、1月として過去最高を更新したことも黒字幅が拡大する要因の1つとなりました。
一方、輸出から輸入を差し引いた「貿易収支」は、中国経済の減速の影響で、中国向けの半導体製造装置などの輸出が減少したことなどから、9648億円の赤字と、前の年の同じ月と比べて3042億円、赤字幅は拡大しました。
財務省は、「中国向けの輸出が減少したのは、旧正月の春節がことしは2月上旬だったため1月の企業活動に影響を与えた可能性がある」と話しています。
-- NHK NEWS WEB