9日、新潟県の佐渡沖でジェット高速船に乗っていた80人がけがをした事故で、船を運航する会社は、乗務員が白い大きな物体に気付いて減速する措置をとったものの、間に合わずに衝突したとみられることを明らかにしました。海上保安部はクジラと衝突した可能性があるとみて、詳しく調べています。
9日の正午すぎ、新潟港から佐渡市の両津港に向かっていたジェット高速船「ぎんが」が海洋生物とみられる物体に衝突して乗客と乗務員合わせて80人がけがをし、このうち13人が腰の骨を折るなどの重傷を負いました。
この船を運航する「佐渡汽船」は、10日午前、新潟市内に幹部らが集まって、事故の状況確認や、今後の対応の検討を進めています。
佐渡汽船によりますと、船長は、会社に対し「衝突の直前、乗務員の1人が海面の白い大きな物体を見つけ、減速措置をとった」と話しているということです。
一方、海上保安部は10日午前8時から両津港に停泊している船の破損状況を調べています。船の後方部分には、15センチほどの亀裂があったほか、後部の水中翼の一部が曲がっていたということで,
海上保安部はクジラと衝突した可能性があるとみて、詳しく調べています。
-- NHK NEWS WEB