長野県の信州大学と諏訪地域の企業などが開発し、来週、秋田県で打ち上げ実験が行われる小型ロケットが10日公開されました。
信州大学と諏訪地域の企業などは、製造業が盛んな地域の産業の発展につなげようと、4年前から小型ロケットの開発を進め、今月17日に秋田県能代市の海岸で打ち上げ実験を行います。
これを前に10日、長野県下諏訪町で小型ロケットの機体が公開されました。
小型ロケットは全長およそ2メートル23センチ、直径およそ10センチで、機体は航空機などに使われる「炭素繊維強化プラスチック」でできているほか、固体と液体両方の燃料を使うハイブリッドエンジンが搭載されています。
機体の表面には、地元の小中学生などおよそ140人から寄せられたイラストやメッセージがコラージュされています。
去年の実験では上空の風の影響を受けて海に着水できなかったため、ことしは新たに2段階のパラシュートを設けるなど改良を重ねたということです。
実験では機体を高度3500メートルまで打ち上げたあと、安全に海に着水させる計画です。
チームの責任者で信州大学工学部の中山昇准教授は「安全に打ち上げるシステムを構築できれば、より高い高度まで到達するロケットの開発につながる」と話していました。
-- NHK NEWS WEB