アフリカ北東部のエチオピアで乗客乗員150人余りを乗せたエチオピア航空の旅客機が墜落して全員が死亡した事故で、現地の航空当局などは原因の調査を進めるとともに、エチオピア航空は同型機の運航を当面、停止すると発表しました。
エチオピアの首都アディスアベバから隣国ケニアの首都ナイロビに向かったエチオピア航空の旅客機は10日、離陸直後に墜落し、多くの外国人を含む157人全員が死亡しました。
墜落現場では機体の破片が散乱する中、現地の航空当局などが、原因の究明に向けて飛行状況や操縦室内の音声を記録した装置の捜索を夜を徹して行いましたが、依然、見つかっていません。
エチオピア航空は、墜落の前、パイロットが管制官との交信で、問題が生じたとして引き返すと伝えていたことを明らかにしました。
また、墜落した機体と同型機の「ボーイング737MAX8」について、当面、運航を停止すると発表しました。
この機体は、おととし運航が始まった中型の旅客機で、燃費がよいことなどから世界各国の航空会社が導入していますが、去年10月に、インドネシアでもLCC=格安航空会社のライオン・エアが運航する同型機が墜落し、乗客乗員189人が死亡しています。
中国の航空当局は2つの事故に一定の類似性があるとして、国内の航空各社に11日から一時的に同型機の運航の停止を求める通知を出すなど、影響が広がっています。
-- NHK NEWS WEB