アフリカ北東部のエチオピアで、エチオピア航空の旅客機が墜落して、乗客乗員157人全員が死亡した事故で、現地の航空当局などは、11日、墜落した旅客機の飛行状況や操縦室内の音声を記録した装置を回収したと発表しました。航空当局などは、今後、回収した装置を詳しく分析して、事故原因の調査を進める方針です。
エチオピアの首都アディスアベバから隣国ケニアの首都ナイロビに向かったエチオピア航空の旅客機は、10日、離陸直後に墜落し、多くの外国人を含む157人全員が死亡しました。
この事故で、現地の航空当局などは、11日、墜落した旅客機の飛行状況を記録した「フライトレコーダー」と、操縦室内の音声を記録した「ボイスレコーダー」を回収したと発表しました。
今回の事故をめぐっては、墜落の前、パイロットが管制官との交信で、問題が生じたため引き返すと伝えていたことが明らかになっていて、航空当局などは、今後、回収した装置を詳しく分析して事故原因の調査を進める方針です。
こうした中、エチオピア航空は、墜落した機体と同型機の「ボーイング737MAX8」について、当面、運航を停止すると発表しました。
この機体は、おととし運航が始まった中型の旅客機で、燃費がよいことなどから、世界各国の航空会社が導入していますが、去年10月に、インドネシアでもLCC=格安航空会社のライオン・エアが運航する同型機が墜落し、乗客乗員189人が死亡しています。
中国の航空当局が2つの事故に一定の類似性があるとして、国内の航空各社に11日から一時的に同型機の運航の停止を求める通知を出すなど影響が広がっています。
-- NHK NEWS WEB