大手企業の春闘が大詰めの交渉を迎える中、生命保険大手の「日本生命」と「明治安田生命」が、総合職などの社員の賃金を年収ベースで3%程度引き上げる方針を固めたことが分かりました。
関係者によりますと、「日本生命」は、ことしの春闘で、総合職などおよそ1万8000人の社員を対象にボーナスと定期昇給を合わせて年収ベースで3%程度の賃金引き上げを行う方針を固め、組合側に提示しました。
去年、23年ぶりに行ったベースアップは見送りますが、妥結すれば2年連続の賃上げになるということです。
また、「明治安田生命」も、およそ1万人の社員を対象に、年収ベースで3%程度の賃上げを行う方針です。ボーナスを8年連続で引き上げるほか、来月入社する新入社員の初任給についても、5000円引き上げるということです。
人口の減少や長引く低金利で、生命保険業界を取り巻く環境は厳しさを増していて、両社は、処遇の改善で社員の意欲の向上や優秀な人材の確保につなげるねらいと見られます。
ことしの春闘は13日、電機や自動車など大手企業の集中回答日を迎え、景気の先行きに不透明感が強まるなかで賃金引き上げの動きがどこまで広がるか注目されます。
-- NHK NEWS WEB