イギリスのEU=ヨーロッパ連合からの離脱が今月29日に迫る中、メイ首相はその条件を定めた協定案について反発する議員が求めてきた十分な改善がEU側から得られたとして、12日、日本時間の13日未明に議会で採決にかけることにしています。議会が離脱の協定案を承認し、「合意なき離脱」が避けられるのか、ヤマ場を迎えます。
イギリスのEU離脱で、その条件を定めた協定案は議会の承認が必要ですが、ことし1月のイギリス議会では北アイルランドの国境管理をめぐる強い反発から歴史的な大差で否決されています。
イギリスのメイ首相は11日、協定案の修正を求めてEUのユンケル委員長と協議し、反対する議員が求めてきた十分な改善が得られたという認識を示しました。
これを受けてメイ首相は12日夜、日本時間の13日未明に議会で採決にかけることにしています。
承認されれば「合意なき離脱」は避けられ、市民生活や企業活動の混乱を最小限におさえるための移行期間が始まることになりますが、協定案にこれまで反対してきた与党・保守党の離脱強硬派は今回の採決に対する態度を明確にしていません。
また、最大野党・労働党の党首は採決で反対票を投じるよう呼びかけていて、議会でどの程度の支持が広がるかは不透明な情勢が続いています。
-- NHK NEWS WEB