環境に優しいとされる水素エネルギーの普及を進めるため、経済産業省は水素を燃料とする燃料電池車の価格を、2025年までに200万円余り引き下げる新たな目標を設定しました。
経済産業省は12日、自動車メーカーや専門家が参加する協議会を開き「水素社会」の実現を目指した今後の行程表の見直しを行いました。
それによりますと、水素を燃料とする「燃料電池車」について、現在800万円程度かかる車両の価格を、2025年までに230万円程度引き下げて価格競争力を高める目標を新たに盛り込みました。
このため経済産業省は、トヨタなどの企業や研究機関と協力して技術開発を進め、燃料電池に使用するプラチナや、水素のタンクに使う炭素繊維の量を減らすことで、コストを削減していくとしています。
また、水素を使用するバスについても車両価格を今の半分程度に引き下げることを目指すとしています。
政府は2025年までに燃料電池車を20万台普及させることを目標にしていますが、電気自動車の普及が先行し現在は3000台程度にとどまっており、目標達成のためには多くの課題があるのが実情です。
-- NHK NEWS WEB