大阪に本社がある大手住宅メーカーの「大和ハウス工業」は、中国の関連会社で、役員など合わせて3人が会社の資金およそ234億円を不正に引き出していた疑いがあると発表しました。全額が回収できなかった場合、決算で117億円の損失を計上する見込みです。
これは13日、大和ハウス工業が大阪 中央区で記者会見をして発表しました。
それによりますと、中国企業と合弁で設立した大連にある会社で、会社の資金が不正に引き出されていたことが分かったということです。
今月7日に、経理担当の中国人女性が会社の帳簿を持ち出そうとしたところを従業員が見つけて、社内調査をして明らかになったということで、不正に関わった疑いがあるこの女性や親族の役員など、中国人の男女合わせて3人と連絡が取れなくなっているということです。
不正に引き出された金額はおよそ234億円に上り、大和ハウス工業は、全額を回収できなかった場合、合弁相手の企業と折半しておよそ117億円の損失を計上する見込みだとしています。
金融機関の記録から、不正は平成27年から始まったとみられますが、これまでの中国人会計士の監査では不正は報告されていなかったということです。
大和ハウス工業の芳井敬一社長は会見で「会計士を信頼してチェックが不十分だった。ほかの関連会社などでも同じような問題がないか確認を進め、再発防止に努めたい」と述べました。
-- NHK NEWS WEB