化学メーカーの「宇部興産」は、焼き菓子の膨張剤などに使われる原料に金属片が混入しているおそれがあると発表しました。出荷先は食品メーカーなどおよそ50社に及び、会社は回収を進めています。
宇部興産が回収しているのは、焼き菓子の膨張剤や電子部品の原料として使われる「重炭酸アンモニウム」で、山口県宇部市の工場でことし１月30日から先月20日までに生産、出荷された製品合わせて200トンです。
これらは「ヤマザキビスケット」など複数の食品メーカーや、化学メーカーなど合わせておよそ50社に出荷され、取引先に通知して製品の回収を進めています。
会社によりますと、先月21日に行った社内の定期検査で、製造した「重炭酸アンモニウム」の中に金属片が混入しているのが見つかり、詳しく調べた結果、製造設備の一部が破損しているのが分かったということです。
これまでに複数の取引先から製品に金属片が混入していたと連絡がありましたが、健康上の被害などは報告されていないということです。
宇部興産は「お客様に多大なご心配とご迷惑をおかけし深くおわび申し上げます。今後は設備および品質の管理をより一層徹底し、再発防止に努めます」としています。
-- NHK NEWS WEB
