次世代の通信規格「5G」のサービス開始を前に、東京電力と携帯電話各社が協力して、電柱に共有の基地局を設置する実証実験を始めることになりました。
来年から本格的に運用が始まる「5G」は、高速で大容量のデータをやり取りするため、従来の通信規格に比べて基地局の数の増加が見込まれています。
このため基地局の設置場所として電柱が注目されていて、東京電力と携帯各社が1本の電柱を共同で利用できるようにする実証実験を始めることになりました。
実験は、KDDIとソフトバンク、それに新規参入する楽天が参加して行われ、NTTドコモも加わることを検討しているということです。
基地局には共有のアンテナに加えて、各社の無線機を設置する必要があることから、実証では電柱の強度や電波の干渉状況などについて検証し、来年には実用化したいとしています。
電力の小売自由化で競争が激しくなる中、電力会社は新たな収益源の確保が求められる一方、携帯電話会社は5Gの基地局の設置コストを抑えることが課題となっていることから、こうした動きは今後、全国に広がりそうです。
-- NHK NEWS WEB