水素を燃料とする次世代のエコカーとして注目される「燃料電池バス」を新潟県で製造しようというプロジェクトが近く発足し、県内外の企業が参加することになりました。将来はバスの量産を目指すということです。
「燃料電池バス」は、車に充てんした水素と空気中の酸素を反応させて発電しモーターを動かす仕組みで、二酸化炭素を出さずに水だけを排出することから、次世代のエコカーとして注目されています。
新潟県は、水素エネルギーを活用した産業が拡大すれば地域経済への波及効果も見込まれるとして、近く、「燃料電池バス」を製造するためのプロジェクトを立ち上げることになりました。
関係者によりますと、プロジェクトに参加するのは、新潟県のほか、県内のバス会社や車体の製造会社、それに東京の大手商社など県内外の企業7社程度で、新年度、30人乗りの小型バスを共同で設計し、その後、試作車を作って将来的には県内での量産を目指すとしています。
「燃料電池バス」をめぐっては、東京都が来年の東京オリンピック・パラリンピックに合わせて、100台以上の導入を検討するなど普及に向けた動きが広がっています。
国内では、トヨタ自動車が傘下の日野自動車とともに「燃料電池バス」を製造していますが、経済産業省や国土交通省は、これ以外に製造に乗り出す動きは新潟県のケースが初めてではないかと話しています。
-- NHK NEWS WEB