21日夜、成田空港の駐機場で起きた貨物機どうしの接触は、全日空機を移動させていた車の運転手が、ほかのスタッフからの停止の合図を見逃したために発生したとみられることが、空港関係者への取材で新たにわかりました。
21日午後8時半ごろ、成田空港の駐機場で全日空とフェデックスの貨物機どうしが接触し、全日空機の垂直尾翼が破損するなどしていずれも離陸を取りやめました。
当時、全日空機は、トーイングカーと呼ばれる車で誘導路上に押し出されるところで、周囲の監視を行っていた地上スタッフは、すぐ近くにフェデックス機が止まっているのに気付き、ライトを使って停止を求める合図を出したということです。
しかし、車の運転手はそのことに気付かず、作業を続けてしまったとみられることが、空港関係者への取材で新たにわかりました。
また、駐機場で機体の動きを管理している成田空港会社は、フェデックス機が出発待ちで停止していることを十分に認識しないまま、全日空機に移動許可を出していたということです。
国土交通省は全日空や成田空港会社に対し、機体を移動させる際の安全確認の手順を徹底させるなど、再発防止を求めることにしています。
-- NHK NEWS WEB