東日本大震災の被災地、岩手県沿岸部を縦断する新たな路線、三陸鉄道リアス線の営業運転が24日から始まり、宮古駅では午前5時すぎに始発列車が出発し多くの鉄道ファンなどで混雑しました。
三陸鉄道リアス線は岩手県の北部と南部の2つの路線にJRから移管された路線をはさむ形でつないで沿岸部を縦断する新しい路線で、全長163キロは第三セクターの鉄道としては全国最長となります。
このうち、移管された宮古ー釜石間は、震災後8年ぶりとなる鉄道の再開で、23日は記念列車が運行され、24日からは一般の乗客が利用できる営業運転が始まりました。
宮古駅では24日朝、鉄道が再開された区間を走る宮古発・釜石行きの始発列車に乗ろうと多くの鉄道ファンなどが訪れ駅の窓口に並び乗車券や記念切符を買い求めていました。
そして、およそ50人が始発列車に乗り込みました。列車は切符の販売などに時間がかかったため予定より3分遅れて午前5時5分、釜石駅に向けて出発しました。
横浜から訪れた会社員の男性(37)は「東北の被災地出身で、きのうも記念乗車をしました。震災があり、もう走ることはないんじゃないかと思ったが、つながってよかった。地元の人のための鉄道になってほしい」と話していました。
宮古駅の赤沼喜典駅長は「こんなに多くの方に来てもらい驚きました。これから安全第一に、温かい駅を目指していきたい」と話していました。
-- NHK NEWS WEB