刑事ドラマや仁きょう映画など、映画やテレビドラマの名脇役として活躍した俳優の織本順吉さんが、老衰のため亡くなりました。92歳でした。
織本さんは神奈川県出身で、地元の工業高校を卒業後、いったん電機メーカーに就職しますが、高校時代に触れた演劇の道を志し、昭和24年に劇団に入ります。
その後、のちに多くの俳優を輩出することになる劇団青俳を役者仲間とともに結成し、看板俳優として舞台に出演しながら映画やテレビドラマにも活躍の場を広げました。
映画「仁義なき戦い・完結編」のヤクザの幹部や「男はつらいよ寅次郎忘れな草」の穏やかな酪農家など、重厚な役柄から人情味あふれるキャラクターまでを演じ分ける名脇役として欠かせない存在となります。
さらに、民放のテレビドラマ「Gメン’75」やNHK連続テレビ小説「わかば」などにも出演して存在感のある役柄を演じたほか、90歳をすぎても現役の俳優を続ける姿は、NHK・BS1のドキュメンタリー番組で2度にわたって取り上げられました。
所属事務所によりますと織本さんはことしに入って体調を崩して入院し、今月18日、老衰のため亡くなったということです。
-- NHK NEWS WEB