航空機の部品メーカー「ジャムコ」は、シートなどを製造する際、会社が定めた資格を持たない従業員が検査を行うなどの不適切な事案が4600件あったことを明らかにしました。
ジャムコの発表によりますと、国土交通省から指摘を受けて社内調査を行った結果、立川市の本社や宮崎県にある子会社の工場で、不適切な事案が見つかったということです。
具体的には、航空機のシートなどを製造する工程で会社が定めた資格を持っていない従業員が検査を行っていたほか、内装の部品の製造工程でも、国に提出した規程に定められた場所で検査を行っておらず、不適切な事案は平成27年から先月までで合わせて4608件に上ります。
会社は「航空機の安全性への影響はない」としていますが、国土交通省は、改めて安全性を検証することなどを指示するとともに会社への処分を検討しています。
記者会見した「ジャムコ」の大喜多治年社長は、外部の弁護士らによる調査委員会を立ち上げたことを明らかにしたうえで、「このような事態を招き、取引先など関係者の皆様には誠に申し訳ございません。大いに反省し、信頼回復に努めたい」と述べました。
-- NHK NEWS WEB