IOC=国際オリンピック委員会は、JOC=日本オリンピック委員会の竹田恒和会長が今月26日付けでIOC委員を辞任したと発表しました。
JOCの竹田会長をめぐっては、みずからがトップを務めた東京大会の招致委員会がシンガポールのコンサルタント会社に支払ったおよそ2億2000万円について贈賄の疑いが持ち上がり、フランスの裁判所が裁判を開くかどうか審査する「予審手続き」を進めています。
IOCは26日、スイスのローザンヌで理事会を開き、終了後の記者会見で、竹田会長から提出された辞表を承認したことを明らかにし、竹田会長が今月26日付けでIOC委員を辞任したと発表しました。
竹田会長は一貫して潔白を主張していますが、IOCの強い懸念などもあり、今月19日にJOC会長の退任表明とともにIOC委員も辞任する意思を示していました。
IOCのマーク・アダムス広報責任者は、竹田会長が委員を退いたため、この疑惑についてIOCとして、今後、倫理委員会を開くことはないとしたうえで「理事会は竹田氏の決断を大いなる尊敬を持って受け止めた。改めて推定無罪の原則を強調したい」と話しました。
竹田会長がIOC委員を辞任したことで、日本のIOC委員は去年10月に選任された国際体操連盟の渡辺守成会長のみとなりました。
-- NHK NEWS WEB