アメリカの航空機大手ボーイングは、今月のエチオピアでの墜落事故以降、初めて幹部が記者会見し、同型機の運航再開に向け、必要な安全面での改良を行っていると強調しました。ただ、記者会見は冒頭以外カメラの撮影を認めないなど、事故原因が依然はっきりしない中、慎重な対応を続けていることをうかがわせました。
27日、アメリカ西部ワシントン州のシアトルの近くにあるレントンで開かれた記者会見は、技術部門のトップも務めるマイク・シネット副社長が行いました。
この中でシネット副社長は、事故を起こしたボーイング737MAX8について、「過去50年の開発の歴史の中で最も安全な機種の1つだ」と述べて、安全性を重ねて強調しました。
このあと、レントンにあるボーイングの工場が事故のあと初めて公開されました。ここは墜落事故を起こした737MAX8の主力工場で、中では各航空会社への納入を間近に控えた機体が並んでいました。
ボーイングでは、運航に必要なソフトウエアの改修などを行い、各国の航空会社のパイロットや技術者を対象に新たな研修を始める予定で、今回の記者会見や工場公開もこうした取り組みをアピールするねらいがあるものとみられます。
ただ、この日の会見も、冒頭以外はカメラの撮影を禁止したり、事故について直接の質問には応じなかったりするなど、慎重な対応を続けていることをうかがわせました。
-- NHK NEWS WEB