ソニーの経営トップとして業績の立て直しに努めた平井一夫会長が、ことし6月に退任することになりました。
平井氏は、7年前の平成24年に51歳でソニーの社長に就任し、赤字が続いていたテレビ事業の分社化など大規模なリストラを進める一方、スマートフォンのカメラに必要な半導体に力を入れるなどして、去年3月期の決算で20年ぶりの最高益を打ち立てました。
また、家庭用の犬型ロボット「aibo」を12年ぶりに復活させ、ロボット事業への再参入も決めました。
その後、去年4月には会長に退きましたが、社長としての最後の報酬が執行役の退職金なども含めて、総額で27億円に上ったことでも話題になりました。
会社の発表によりますと、平井氏は、ことし6月の株主総会に合わせて会長と取締役を退任するということです。
会長就任からわずか1年で退任することになりますが、平井氏は「この1年で、会社をより一層輝かせていく体制が整ったと確信し、35年間過ごしたソニーグループから卒業することを決めました」というコメントを出しました。
退任後は、新たに設けられる非常勤のシニアアドバイザーとして、経営陣への助言などを行うということです。
-- NHK NEWS WEB