アフリカのエチオピアで起きたボーイング737MAX8の墜落事故で死亡した男性の遺族が、ボーイング社は一部のセンサーに異常がある可能性を認識しながら十分に対応せずに事故を招いたとして、損害賠償を求める訴えをアメリカの連邦地方裁判所に起こしました。
訴えを起こしたのは今月、エチオピアで起きたボーイング737MAX8の墜落事故で死亡したUNHCR=国連難民高等弁務官事務所の職員のルワンダ人男性、ジャクソン・ムソーニさんの遺族です。
訴えでは、ボーイング社は同型機で機体の姿勢を計測するセンサーに異常がある可能性を認識しながら、十分に対応せずに航空会社に警告することを怠り、事故を招いたと主張しています。
また監督する側のアメリカの連邦航空局とはなれ合いの関係になっていて、認可を受ける際、十分なデータをとらず、テストも適切には受けていなかったとして、ボーイング社に損害賠償を求めています。
ロイター通信によりますと、今回の事故でボーイング社を相手取って損害賠償を求める訴えが起こされるのはこれが初めてだということです。
ボーイング737MAX8をめぐっては、エチオピアの事故と去年10月のインドネシアでの墜落事故の類似点が指摘されていて、エチオピア当局は、操縦室内の音声を記録した装置の解析を進めるなどして原因の究明にあたっています。
-- NHK NEWS WEB