福島県の福島交通飯坂線でおよそ30年間親しまれてきた7000系と呼ばれる車両が、31日で通常の営業運転を終えることになり、その姿を写真に収めようと多くの鉄道ファンが集まりました。
福島駅と飯坂温泉駅を結ぶ福島交通飯坂線は、平成3年に東京の東急電鉄から7000系の車両を譲り受け、28年間、通勤・通学のほか、観光客の足として運行してきました。
老朽化などに伴い、今年度までの3年間で1000系への更新が順次進められていて、7000系は31日で通常の営業運転を終えることになりました。
車両には「おせわになりました」という看板が取り付けられ、多くの鉄道ファンや地元の人たちが、駅や沿線でラストランの様子を写真に収めて別れを惜しんでいました。
東京から訪れた50代の会社員の男性は「東京で走っていたのが懐かしいです。7000系のブレーキ音が好きでした。きょう降った雪が7000系の涙のように感じます」と話していました。
福島交通鉄道部の三浦賢一部長は「古いため、よく故障して皆さんに迷惑をかけるなど手がかかっただけにさみしいです。まもなく平成も終わり時代の変遷を感じます」と話していました。
7000系は日本で初めてのオールステンレスの車両で、今も鉄道ファンに人気が高いことから、今後、半年間ほどは団体貸し切りやイベントなどで活用されるということです。
-- NHK NEWS WEB