平成の終わりが近づく中、創業90年の歴史ある東京 赤坂の料亭が31日で店を閉じます。かつては政治家なども会合を重ねた歴史ある店の閉店に、利用客からは惜しむ声が聞かれました。
31日に閉店するのは東京 赤坂にある料亭「金龍」です。
赤坂の花柳界が発展していった時期にあたる昭和3年に創業しました。
東京大空襲で建物が倒壊し、戦後の昭和28年、現在の場所に再建されました。
木造で黒塀の外観が特徴の建物では、昭和から平成の初めにかけて政治家も会合を重ねるなど、いわゆる“料亭政治”の舞台にもなりました。
その後、政治家の会合や民間企業の接待の場として利用されることは少なくなり、店主が体調を崩したことから、平成の終わりまで1か月となった31日、90年の歴史に幕を閉じることになりました。
店を訪れた50代の女性は「歴史があって庭もきれいな料亭なので、とても残念です」と閉店を惜しんでいました。
店主の秋葉佳宣さんは「歴史ある店を閉じるのは悲しく残念でたまりません。料亭の文化は古びていくかもしれませんが、赤坂の街には引き続き発展していってもらいたいです」と話していました。
-- NHK NEWS WEB