中国の習近平国家主席は、ニュージーランドのアーダーン首相と北京で会談して「公平なビジネス環境を提供すべきだ」などと述べて、次世代の通信規格「5G」の整備を念頭に、中国企業を排除しないよう求める立場を強調しました。
ニュージーランドは、次世代の通信規格「5G」の整備をめぐり、「国家安全保障に重大なリスクを及ぼす」として中国の通信機器大手ファーウェイの技術を使う計画案を去年、事実上退けています。
こうした中、ニュージーランドのアーダーン首相は中国を訪問し1日、北京で習近平国家主席と会談しました。
中国外務省によりますと、この中で習主席は「中国企業に、公平、公正で差別のないビジネス環境を提供すべきだ」と述べて、「5G」の整備を念頭に中国企業を排除しないよう求める立場を強調しました。
そのうえで習主席は貿易などの関係強化に意欲を示し、アーダーン首相は、中国が進める巨大経済圏構想「一帯一路」などを通じて協力を進める考えを示したということです。
中国としては、アメリカが同盟国などにファーウェイ製品の排除を訴える中、経済の連携を通じてニュージーランドに中国企業を排除しないよう働きかけを強めるねらいがあるとみられます。
-- NHK NEWS WEB