資生堂は、自由な発想で化粧品を開発してもらおうと、新しい研究所を横浜市に完成させました。研究員がアウトドアのような空間で議論をしたり、ほかの研究者や消費者と交流できるようにしています。
横浜市西区に完成した資生堂の研究所は、地上16階、地下1階の建物で、研究員が新しいアイデアや技術を生み出しやすいように、さまざまな工夫が凝らされています。
このうち、9階の一角にはキャンプで使うテントがあり、その周りには観葉植物が配置されています。
研究員にアウトドア感覚で自由に議論してもらうのがねらいで、このほかにもジャングルジムを据え付けたスペースもあります。
また、外部との交流を技術革新につなげる「オープンイノベーション」を実現しようと、取引先の企業と意見交換したり、大学などと共同で研究できる部屋も設けました。
さらに、消費者のニーズを開発に生かすため、1階には、一般の人を対象に研究員が肌の性質を測定するなどカウンセリングを行って、その人にあったスキンケア商品を作るコーナーもあります。
資生堂の魚谷雅彦社長は「テクノロジーやAIが生活を変えていく中で、化粧品も今後変わっていかなくてはならない。いままでにないビジネスモデルや商品開発につなげていきたい」と話しています。
-- NHK NEWS WEB