新元号「令和」の発表を受けて、出版社には元号の出典となった「万葉集」や関連する書籍に発注が相次ぎ、増刷する会社が増えています。
このうち筑摩書房はには、新元号の「令和」を考案したとみられる国際日本文化研究センターの中西進さん(89)の書籍に全国の書店から注文が相次いでいるとういことで、会社では中西さんの書籍を含めた万葉集に関連する書籍を1万冊増刷することを決めました。
会社では「万葉集ブーム到来!!」などと書かれたチラシもつくり、各書店におくって古典のPRにつなげたいとしています。
筑摩書房の営業部の濱中祐美子さんは「中西さんの書籍は、解説本の決定版とも言えるものなので、こうした書籍を読み、万葉集に興味を持ってほしい」と話していました。
また、原文や現代語訳などの「万葉集」を出版している岩波書店も1日から注文が増え、1000冊ほどの在庫を発送しましたが足りなくなっているということです。
このため、新元号が引用された序文がのった現代語訳の「万葉集」を中心に、数千冊の増刷を決め、今後も関心が高い書籍から、増刷を検討するとしています。
岩波書店営業部の堀内まゆみさんは「新元号の発表から電話やファックスでの注文が殺到していて驚いています。古典だと堅苦しく捉えず、日本語のルーツに触れてほしいです」と話していました。
-- NHK NEWS WEB