アメリカの中央銀行に当たるFRB=連邦準備制度理事会が去年利上げを続けたことを、トランプ大統領は繰り返し批判しています。アメリカの有力紙は、先月、トランプ大統領がパウエル議長に直接電話して不快感を伝えたと報じました。
アメリカの有力紙「ウォール・ストリート・ジャーナル」は2日、トランプ大統領が、共和党の上院議員や支持者らを対象に、先週開いた3つの会合で、FRBやパウエル議長を批判したと伝えました。
この中でトランプ大統領は、FRBが去年、利上げを続けていなければ株価はもっと高く、財政赤字もこれほど増えていなかっただろうと述べ、パウエル氏を議長に推薦したムニューシン財務長官も批判したということです。
そのうえで、この会合に出席した関係者の話として、トランプ大統領は先月8日、パウエル議長に直接電話して、不快感を伝えたと報じています。
トランプ大統領が電話をかけた先月8日は、雇用に関する指標が市場予想を大幅に下回り、ニューヨーク株式市場の株価が5日連続で下落していました。
FRBはこの日、トランプ大統領とパウエル議長が電話で短い会話をしたことは認めたものの、会話の内容についてはコメントできないとしています。
FRBは先月20日、景気の減速を踏まえ、ことしは利上げをしないという想定を示しましたが、今後トランプ大統領は金利の引き下げまで求めて圧力をかけ続けることも予想されます。
-- NHK NEWS WEB