「トヨタ自動車」は、長年、開発に力を入れてきたハイブリッド車に関連する特許を他社に無償で提供します。燃費規制が世界的に強まる中、強みを持つハイブリッド車の市場拡大を目指します。
発表によりますと、トヨタは、ハイブリッド車に使われるモーターや電力制御装置などに関する2万3000件余りの特許を使う権利を他社に無償で提供します。
燃費規制が世界的に強まる中、特許を無償で提供することで、ハイブリッド車をつくるメーカーを増やし、当面はトヨタが強みを持つ分野の市場拡大を目指します。さらに将来は需要が拡大すると見込まれる電気自動車の分野でも競争力を高めるねらいもあるとみられています。
ハイブリッド車は電気自動車と主要部品が共通であるため、生産コストを削減し、グループ企業からの部品供給などを通じて全体で優位に立とうというねらいです。
トヨタは、他社に技術的な支援を行う事業にも乗り出すとしています。
トヨタ自動車の寺師茂樹副社長は名古屋市で開いた記者会見で「トヨタのハイブリッド技術は、電気自動車などにも活用が可能で、将来の電動車の普及に大きく貢献できる。これを機に二酸化炭素排出量の削減スピードが速まることに期待したい」と述べました。
-- NHK NEWS WEB