大手住宅設備メーカー「LIXILグループ」の前のCEOが、みずからのトップ復帰を目指し、ことし6月に予定される株主総会で異例の株主提案を行うと表明しました。
大手企業の経営体制をめぐり混乱が深まっています。
LIXILグループでは、別の会社から招かれたいわゆる「プロ経営者」の瀬戸欣哉取締役が去年10月末にCEOを退任し、創業家出身の潮田洋一郎氏が後任のCEOになりましたが、複数の株主から「手続きが不適切だった」などという声が上がっています。
こうした中、瀬戸氏が都内で記者会見し、みずからを含む8人の取締役候補者を独自にまとめ、ことし6月に予定される株主総会で株主提案を行うと表明しました。
8人の中には瀬戸氏の方針に賛同するLIXILグループや子会社の現職の取締役3人が入っていますが潮田CEOは含まれておらず、瀬戸氏は提案が承認されればCEOに復帰する意向です。
会見の中で瀬戸氏は退任のいきさつについて、「去年10月、イタリアで休暇中に潮田氏から電話があり、辞めてほしいと言われた。私が辞意を示したとされているが辞めたいと言ったことはなく、晴天のへきれきだった」と述べ、手続きが不透明だったと主張しました。
大手企業のトップ交代で取締役が株主提案を行うのは異例で、経営体制をめぐる混乱が深まっています。
-- NHK NEWS WEB