アフリカのエチオピアで先月起きたボーイング737MAX8の墜落事故について、エチオピア政府は4日、パイロットの操縦には問題はなかったとしたうえで、ボーイング社は機体のシステムを調査しなければならないとして、墜落には、機体の姿勢を自動で制御するシステムが関わっていた疑いがあるとする見方を示しました。
先月10日、ボーイング737MAX8 エチオピア航空302便は、首都アディスアベバを離陸した直後に墜落し、乗員乗客合わせて157人全員が死亡しました。
墜落の原因を調査してきたエチオピアの運輸相は4日、政府としての暫定的な調査結果を初めて発表し、「パイロットはマニュアルに従って、必要な対応を繰り返しとっていたが、機体をコントロールすることができなかった」と述べ、パイロットの操縦には問題はなかったと指摘しました。
そのうえで「航空機メーカーは機体の自動制御システムを調査しなければならない」と述べ、墜落には、機体の姿勢を自動で制御するボーイング社のシステムが関わっていた疑いがあるとする見方を示しました。
さらに「航空規制当局は、製造された機体が運航する前にシステムを審査しなければならない」と述べ、アメリカのFAA=連邦航空局を念頭に、審査を徹底するよう求めました。
ボーイングの新型の小型機、737MAX8は、去年10月にもインドネシアのジャワ島沖で墜落し、この事故にも機体の自動制御システムが関わっていた疑いがあると指摘されています。
-- NHK NEWS WEB