南米のボリビアでおよそ10年前に見つかりながら、そのあと同じ種類が1匹も確認されなかったことから「世界一孤独なカエル」と呼ばれてきた絶滅危惧種のオスのカエルに、このほどメスのパートナーが見つかり「種の保存」への期待が高まっています。
このカエルはボリビア固有の絶滅危惧種のオスで、2008年に見つかって博物館で保護され「ロミオ」と名付けられました。
しかしその後、同じ種類のカエルは1匹も見つからず、およそ10年間をひとりぼっちで過ごした「ロミオ」は「世界一孤独なカエル」と呼ばれるようになりました。
専門家たちは去年、なんとか「ロミオ」のパートナーを探そうと、結婚相手を探す大手マッチングサイトにロミオを登録して「僕の相手探しを手伝って」と呼びかけたところ、およそ280万円の寄付が集まりました。
この資金を元手に「ロミオ」が見つかった地域で探索が行われた結果、ことし1月になってようやく同じ種類のメスが見つかり、こちらは「ジュリエット」と名付けられました。
「ジュリエット」は病気を持っていないか隔離して観察されたあと、このほどめでたく「ロミオ」との初対面を果たしました。
専門家たちは「ロミオ」と「ジュリエット」の相性が合えば絶滅危惧種の保存につながるのではないかと、熱い期待を寄せています。
-- NHK NEWS WEB