国内で唯一となった北海道釧路市の石炭を運ぶ専用鉄道が、ことし6月で廃止されるのを前に、さよなら運転が行われました。
釧路市の石炭の選別工場から港までのおよそ4キロを結ぶ貨物専用の鉄道は、大正14年の開業以来、地元で「臨鉄」と呼ばれて親しまれ、最近では国内唯一の石炭を運ぶ専用鉄道としてファンの人気を集めていました。
一方で、釧路市の石炭の採掘量が平成29年度にはピーク時の4分の1にまで落ち込み、列車の運行本数も最盛期の1日15本から、1日1本ほどに減っていました。
運行会社はことし6月末での廃止を決め、6日さよなら運転が行われました。
機関車4両と貨車24両の特別編成の列車が時速20キロ前後で走行すると、沿線では多くの人たちが写真に収めていました。
列車を見送った釧路市の20代の女性は「地元の人にとっては日常の風景の一部なので、なくなるのはさみしい」と話していました。
運行会社は車両の保存や売却について今後検討していくとしています。
-- NHK NEWS WEB