アメリカのトランプ政権は、ベネズエラの国営石油会社が保有する船舶についても制裁対象に加えると発表しました。主要な収入源になっている石油産業に打撃を与え、激しく対立するマドゥーロ政権の弱体化を図りたい考えです。
アメリカのペンス副大統領は南部テキサス州で5日、演説し、ベネズエラの国営の石油会社が保有する船舶34隻と、ベネズエラの原油をキューバに運搬した外国企業2社について制裁の対象に加えると明らかにしました。
トランプ政権はことし1月には国営の石油会社に制裁を科していて、ベネズエラの主要な収入源となっている石油産業に打撃を与えて、激しく対立するマドゥーロ政権の弱体化を図りたい考えです。
ペンス副大統領は「アメリカはベネズエラに平和的な移行をもたらすため外交的かつ経済的なあらゆる圧力を行使し続ける」と述べ、今後も圧力を強めていく考えを示しました。
ペンス副大統領は来週、10日には国連の安全保障理事会でベネズエラ情勢について演説する予定で、マドゥーロ大統領の退陣に向けて各国に協力や理解を求めるとみられますが、マドゥーロ大統領を支持する中国やロシアからは反発が予想されます。
-- NHK NEWS WEB