航空機エンジンの整備で不正な検査があった大手機械メーカーの「IHI」に対し、国土交通省は過去10年間で1200件を超える不正な検査が行われていたとして、業務改善命令を出しました。
9日午後、IHIの満岡次郎社長に対し、国土交通省東京航空局長が命令書を手渡しました。
国土交通省と会社によりますと、ことし1月までの10年間に国内の航空会社から委託された整備の記録を調査したところ、航空機エンジン34台とエンジンの部品125点で、合わせて1251件の不正があったということです。
具体的には会社が定めた資格を持っていない従業員が資格を持った検査員からはんこを借りて押印したり、定められた順番で検査を行わず、事実と異なる日付けを記録していたりしていました。
IHIは平成16年にエンジンの不正整備で業務改善勧告を受けていますが、業務改善命令を受けるのは初めてです。
国土交通省では来月10日までに再発防止策をまとめて提出するよう求めています。
IHIではエンジンの整備だけなく、エンジン部品の製造でもことし1月までの2年間で7100件以上の不正が見つかっています。
-- NHK NEWS WEB