深刻な人手不足などを背景に24時間営業の在り方が問題になる中、コンビニ大手の「ファミリーマート」は深夜の営業を短縮する実験を始めることを正式に発表しました。
ファミリーマートはフランチャイズの加盟店を含む一部の店で、6月から深夜の営業を短縮する実験を始めます。
実験は、
▽東京 千代田区と文京区、長崎県諌早市を中心とする地域で週に1回、月曜日の未明から早朝にかけて営業を短縮するパターンと、
▽東京 豊島区と秋田市などを中心とする地域で毎日、深夜の営業を短縮する、大きく2つのパターンで実施されます。
対象となる地域の店はおよそ270に上り、希望すれば実験に参加できるということで、会社としては、収益への影響のほか配送を含む全体的な運営への影響を調べることにしています。
併せて、人手不足や人件費上昇に直面する加盟店を支援するため、
▽24時間営業を行う店に支払っている「奨励金」を最低賃金の上昇率に応じて増やす仕組みを導入することや、
▽人手が足りない店に派遣会社を通じて従業員を送り込む取り組みを、全国に広げることになりました。
ユニー・ファミリーマートホールディングスの高柳浩二社長は会見で「加盟店との間の24時間営業に関する契約の見直しに踏み込むことも、ないとは言えない。実験結果を慎重に見ながら対応を考えたい」と述べました。
一方、子会社だった総合スーパー「ユニー」の株式を、ディスカウントストア「ドン・キホーテ」を運営する会社に売却したことを受けて、今の持ち株会社の名前をことし9月に「ファミリーマート」に変更するということです。
-- NHK NEWS WEB