成田空港で、放射性物質が入った保安検査用の装置の部品がなくなっていることがわかり、成田空港会社は警察と原子力規制委員会に報告しました。空港会社は「部品からの放射線量は極めて小さいため人体への影響はほぼ発生しない」としています。
なくなっていることがわかったのは保安検査で爆発物検出装置に取り付けて使う、放射性物質の「ニッケル63」が入った部品です。
成田空港会社によりますと、この部品はおととし3月の点検の際、作業員が装置の本体から取り外して保管倉庫の棚に置いていましたが、今月4日、装置を廃棄するために確認したところなくなっていました。
この倉庫は去年7月、別の場所に移転していましたが、その際、部品の所在を確認していなかったということです。
部品はその後も見つからず、成田空港会社は10日までに警察と原子力規制委員会に報告したということです。
空港会社は「部品からの放射線量は極めて小さいため人体への影響はほぼ発生しない」と説明しています。
成田空港会社の飯島久司空港運用部門長は「ずさんな管理によりお客様や地域の皆様に多大なご心配をおかけし、申し訳ありません。発見した場合は手で触れずに連絡してほしい」と話しています。
-- NHK NEWS WEB