自動車メーカーのスズキはブレーキなど安全性能に関わる検査で新たな不正が発覚したことを受けて、他社に供給した車を含めおよそ200万台のリコールを実施することになりました。
これはスズキの鈴木俊宏社長が都内で開いた記者会見で明らかにしました。
それによりますと、「スズキ」は燃費や排ガスの検査データを改ざんしていた問題で社外の専門家による調査の結果、ブレーキなど安全性能に関わる検査でも長年、不正が続いていた可能性があることが分かったということです。
このため、一度も車検を受けていないすべての車種でリコールを実施することを明らかにしました。
対象となるのはスズキが販売したおよそ175万台とほかの自動車メーカーに供給した車を合わせたおよそ200万台で、1週間をめどにリコールを国土交通省に届け出るということです。
リコールに関わる費用はおよそ800億円に上るということで、ことし3月期の決算に特別損失として計上することにしています。
これについて、鈴木俊宏社長は「お客様やお取引先はじめ皆様にご心配、ご迷惑をおかけしたことを心よりおわび申し上げます。最大の要因は完成検査の重要性に対する自覚の乏しさがあった」と述べ、再発防止策などのために今後5年間で1700億円規模の投資をしていく計画を示しました。
-- NHK NEWS WEB