ことし3月までの1年間に成田空港の駐機場付近で起きた地上スタッフなどの事故が、前の年の1.5倍近くに増えていることが分かり、空港会社は、人手不足が続く中でスタッフを雇用している会社の研修などが十分に行われていないことが背景にあるとみて対策を検討しています。
成田空港会社によりますと、空港の駐機場付近で地上業務にあたっているスタッフなどの事故は、ことし3月までの1年間に119件と、前の年の1.5倍近くに増えました。
多くは車どうしの接触事故などで、空港会社が調査したところ、事故を起こしたスタッフのうち、空港内での車両の運転経験が「3年未満」のケースが半数以上に上ったということです。
スタッフを雇用した会社からは、「十分な研修の期間を確保できなかった」という回答もあったということで、空港会社は、人手不足の中で事故防止の教育をしっかり実施できなかったケースが増えたとみて、対策を検討しています。
成田空港会社の木村克吉マネージャーは、「外国人観光客の増加などで増便が予想される中、強い危機感を感じている。事故の情報共有を徹底し、労働力不足についても対策を強化したい」と話しています。
-- NHK NEWS WEB