韓国の財閥「クムホ(錦湖)アシアナグループ」は15日、資金繰りの悪化に伴い、売り上げの大半を占めるアシアナ航空を売却することを決めました。
韓国の財閥「クムホアシアナグループ」は15日、傘下のアシアナ航空について「会社の発展と1万人余りの社員の未来のために売却を決定した」と発表しました。
グループの売り上げのうち、アシアナ航空は6割以上を占めていて、グループの規模は大幅に縮小するほか、系列会社であるLCC=格安航空会社のエアソウルやエアプサンなども売却されるとみられています。
地元メディアによりますと、グループは建設会社や物流会社を買収するなど、拡大路線を取ってきたものの、リーマンショック以降、資金繰りが悪化していたということです。
このため政府系の金融機関などから5000億ウォン、日本円にして500億円ほどの支援を受けることを条件にアシアナ航空の売却を決めたということで、今後、SKグループやハンファグループをはじめとした国内の財閥などが買収に名乗りを上げるのではないかと伝えられています。
アシアナ航空の売却についてグループの関係者は「グループとアシアナ航空の双方にとって、市場の信頼を回復することになると考えた」と話しています。
韓国の航空業界をめぐっては、大韓航空を傘下に持つ財閥の創業家の会長が今月亡くなり、保有していた株式の相続問題が起きるなど、2社の経営の行方に注目が集まっています。
-- NHK NEWS WEB