日本弁理士会の副会長を務めた東京の弁理士が、海外のペーパーカンパニーに架空の翻訳業務を発注する手口で1億5000万円余りの所得を隠したとして、東京国税局から脱税の疑いで告発されました。
告発されたのは、東京 新宿区で「はづき国際特許事務所」を経営する亀谷美明弁理士(59)です。
関係者によりますと、この特許事務所は大手の電子機器メーカーや鉄鋼会社などを顧客として多額の利益を上げていますが、弁理士は、香港のペーパーカンパニーに架空の翻訳業務を発注し、うその請求書を作成するなどの手口で所得を少なく見せかけた疑いがあるということです。
東京国税局は、弁理士がおととしまでの3年間に1億5000万円余りの所得を隠し、およそ6800万円を脱税したとして、所得税法違反の疑いで東京地方検察庁に告発しました。
亀谷弁理士は平成17年に日本弁理士会の副会長を務め、隠した所得は知人の女性への資金援助などに充てていたということです。
亀谷弁理士はNHKの取材に対し、「修正申告に応じ、深く反省しています。顧客や従業員、日本弁理士会など多くの関係者に多大なるご迷惑をかけ大変申し訳なく思っています」とコメントしています。
-- NHK NEWS WEB