アメリカの去年10月から12月までのGDP=国内総生産の速報値が発表され、年率に換算した実質の成長率は前の3か月に比べて1.9%のプラスとなり、市場の予想を下回りました。市場では、トランプ大統領が掲げる保護主義的な通商政策やドル高などを受けて景気の先行きに慎重な見方も出ています。
アメリカ商務省が27日発表した、去年10月から12月までのGDPの成長率の速報値は、年率に換算した実質で前の3か月に比べて1.9%のプラスとなりました。
アメリカ経済は、雇用や賃金の増加などによって緩やかな拡大が続いていますが、市場の予想は下回りました。
項目ごとに見てみますと、GDPのおよそ7割を占める個人消費が2.5%のプラスとなったほか、企業の設備投資が2.4%のプラス、住宅投資も10.2%のプラスとなりました。一方、輸出は、4.3%のマイナスと3期ぶりにマイナスになりました。
また、去年1年間のGDPの成長率は、1.6%のプラスと前の年を下回りました。
市場では、トランプ大統領が主張する保護主義的な通商政策やドル高などによって企業の経営環境は不透明になっていて、目標として掲げる4%の経済成長は難しいのではないかとして、景気の先行きに慎重な見方も出ています。
-- NHK NEWS WEB