「経営学の父」とも呼ばれるピーター・ドラッカーが収集した水墨画などのコレクションが千葉市美術館で公開されています。
「マネジメント」などで知られる経営学者のドラッカーは、日本美術への造詣が深く、197点の水墨画などを収集しました。
そのコレクションを購入した日本の企業が、去年3月、すべての作品を千葉市美術館に寄託し、このうち、およそ50点が公開されています。
室町時代末期から安土桃山時代にかけての禅僧、雪村周継の「月夜独釣図」(げつやどくちょうず)は、突風にしなる樹木と静かに糸を垂れる釣り人が1つの画面の中に表現されています。
江戸時代の絵師、伊藤若冲の作品で、3つの掛け軸がひと組となった水墨画「梅月鶴亀図」は、鶴や亀というめでたい題材を流れるような線で描いています。
千葉市美術館の松尾知子上席学芸員は「経営についてのドラッカーの考えは日本美術と向き合うなかで導き出された。彼が愛した水墨画の魅力を知ってほしい」と話しています。
ドラッカー・コレクションは来月26日まで公開されます。
-- NHK NEWS WEB