中国の旧正月、「春節」を迎え、多くの中国人観光客が日本を訪れていますが、いわゆる「爆買い」が失速する中、東京都内の家電量販店などでは販売戦略を工夫して観光客のニーズを取り込もうとしています。
東京・新宿の大手家電量販店では来月5日までの期間、中国などからの観光客が対象の商品をまとめ買いすると割り引きするキャンペーンをことしから始めました。美顔器やドライヤーといった美容家電など一部の商品が対象で、3点以上購入すると、3%から10%割り引きとなります。
いわゆる「爆買い」が盛んだった時期は、炊飯器など高額な家電製品がよく売れていましたが、最近は、比較的価格が安い美容家電などが売れているということで、今回のキャンペーンを通して新たな需要を掘り起こす狙いです。美顔器を購入した女性は「口コミで人気だったものを買えてよかったです」と話していました。
また東京・銀座の免税店では、ことし、福袋の中身を見直しました。
去年までは時計や宝飾品などが入った数千万円する福袋も準備していたということですが、ことしは化粧品と美容品がセットになった数万円台の福袋を去年よりも4割増やしているということです。福袋を購入した女性は「福袋で、化粧品をまとめて安く買えたのでよかったです」と話していました。
観光庁によりますと、去年日本を訪れた中国からの旅行者の1人当たりの消費額はおととしに比べて18.4%減少し、「爆買い」は失速しています。
ラオックス東日本営業本部の伊藤正人本部長は「爆買いは落ち着いても、店に来る観光客の数は増えているので変化するニーズに柔軟に対応していきたい」と話しています。
-- NHK NEWS WEB