河野外務大臣は、訪問先のサウジアラビアでムハンマド皇太子と会談し、サウジアラビアの経済改革を支援するため、ことし6月に東京で開催する経済分野の閣僚級会合などを通じて連携を強化していくことを確認しました。
河野外務大臣は、延べ100か国目の訪問国としてサウジアラビアを訪れ、日本時間の29日未明、ムハンマド皇太子と会談しました。
この中で、河野大臣は、石油依存からの脱却を目指すなどとしたサウジアラビアの経済改革を後押ししていく考えを伝えました。
そして、ことし6月に東京で開催する経済分野の閣僚級会合などを通じて、サウジアラビアでの海水の淡水化事業への協力や企業の商談への支援など、幅広い事業で連携を強化していくことを確認しました。
これに先立ち、河野大臣はアッサーフ外相と会談し、先に開かれたWTO=世界貿易機関の会合で、韓国政府による福島県などの水産物の輸入規制に関連し、サウジアラビアの出席者が「日本産食品は安全だ」と発言したことに謝意を伝えました。
また、トルコにあるサウジアラビア総領事館で去年、ジャーナリストが殺害された事件について、河野大臣は「サウジアラビアの司法当局による事実究明や再発防止などの取り組みを信頼をしている」と伝えました。
会談のあと、河野大臣は「中東は日本のエネルギーの安定供給の要であり、中東の平和と安定が世界経済の着実な発展につながる。日本は中東において特別なポジションを占めていると思っており、それをしっかりと活用して中東の平和と安定に寄与していきたい」と述べました。
-- NHK NEWS WEB