ロシアの首都モスクワの空港で、5日、国内線の旅客機が緊急着陸に失敗し、41人が死亡した事故で、捜査当局は、人為的なミスや機体の異常など、あらゆる可能性を視野に入れて原因を調べていることを明らかにしました。
モスクワにあるシェレメチェボ空港で5日夜、日本時間の6日未明、ロシアの大手航空会社「アエロフロート」が運航する旅客機「スホイ・スーパージェット100」が緊急着陸し、機体の後部が激しく炎上しました。
この事故で乗客乗員78人のうち乗員1人と子どもを含む乗客40人が死亡しました。
旅客機は北西部のムルマンスクに向かっていましたが、飛行中にトラブルが発生し、およそ40分後にシェレメチェボ空港に引き返したということです。
重大な事故や事件を捜査する国家捜査委員会は6日、記者団に対して、機長や管制官、整備士などによる人為的なミスのほか、機体が何らかの原因で機能不全に陥るなど、あらゆる可能性を視野に入れて調べていることを明らかにしました。
一方、ロシアの通信社は、関係筋の話として、旅客機の機体が落雷を受けたあと、通信機器や電気系統が異常をきたしたことが原因ではないかという見方を伝えています。
また、緊急着陸したときの衝撃で、破損した車輪の一部がエンジンに当たったことで火が出た可能性があるとも伝えています。
捜査当局は、機長から事情を聴いたり機内から回収したフライトレコーダーを分析したりして、原因の究明を急いでいます。
-- NHK NEWS WEB