幼い子どもがベランダなどから転落する事故が全国で相次いでいることから、子どもの事故防止に取り組んでいるNPOは、ベランダに潜む構造的なリスクを洗い出そうと、インターネットを通じた全国調査に乗り出しました。
去年、横浜市鶴見区で3歳の男の子がマンションのベランダから転落して死亡するなど、幼い子どもがベランダや窓などから転落する事故は全国で相次いでいますが、どのような構造のベランダに事故が多いのかなど、詳しい調査は行われてきませんでした。
このため、医師や研究者で作るNPO「セーフキッズジャパン」は、それぞれの家庭でのベランダの構造や使用状況について、インターネットを通じた全国調査に乗り出しました。
調査は10歳までの子どもがいる人などが対象で、専用のページを通じて実際のベランダの写真を送ってもらうほか、利用状況や、何が置いてあるかも記入してもらいます。
期間はことし3月末までで、アンケートに答えると、それぞれのベランダに潜むリスクを専門家がアドバイスするほか、データを分析したうえで、より安全な設計について住宅メーカーなどに提言することにしています。
NPOの代表を務める小児科医の山中龍宏さんは「子どもの事故は親の不注意だとされるケースが多く、具体的な対策が取られないまま繰り返し同じような事故が起きている。まずは情報を集めたうえで、どんな対策が可能か探りたい」と話しています。
(NPOのホームページ http://safekidsjapan.org)
-- NHK NEWS WEB