スマホ決済事業者が乱立する中、ソフトバンクは買い物額の還元を売りにしたキャンペーンを強化するため、子会社の「PayPay」の資本を、今の2倍に拡大する資本増強策を発表しました。
ソフトバンクとヤフーが共同出資するPayPayは、利用者を増やすために買い物額の最大20%を還元するキャンペーンなどを行っていることから、赤字が膨らんでいます。
ソフトバンクは、キャンペーンをさらに続けていくためには追加で出資して財務体質を強化する必要があるとして、資本増強策を発表しました。
出資するのは「ソフトバンクグループ」で、出資額は460億円に上り、これによりPayPayの資本は今の2倍に増強されます。
ソフトバンクの宮内謙社長は記者会見で「スマホ決済はいろいろなサービスの土台になっていく。激しい競争が続くが、相当な覚悟で先行投資をしていきたい」と述べました。
スマホ決済はIT企業や金融機関などの参入が相次ぎ乱立状態になっていて、同様に還元キャンペーンを行った「LINE」も、ことし3月までの3か月間の最終赤字が103億円に膨むなど、利益を減らしてでも利用者を獲得しようという競争が過熱しています。
-- NHK NEWS WEB